コラム

なぜ歯茎から血が出るの?

2018年08月10日 (金)
歯磨きをしていて血が出た、という経験は誰にでもあると思います。たまの出血であればそれほど問題のないことが多いですが、しょっちゅう出血する場合には歯周病が悪化しているサインの可能性が高く、ちょっと注意が必要です。またそのほかにも歯茎が出血する場合には注意したほうがいい場合があります。歯茎が出血する場合の原因、そして対処法について見ていきましょう。

歯茎から血が出る原因のほとんどは歯周病

歯茎から血が出る原因のほとんどは歯周病
歯茎から血が出る場合、その原因のほとんどは歯茎の炎症、つまり歯周病からくるものと考えてよいでしょう。歯磨きを丸1日サボるだけで、大抵は歯茎から出血するようになります。これは歯と歯茎の境目に溜まった歯垢に含まれる細菌が、歯茎に炎症を起こすことによって引き起こされます。

ただ、歯周病といってもいろいろあります。歯磨きをまたきちんとすれば治るような軽度のものから、進行してしまってなかなか治らないもの、被せ物や差し歯の不適合が原因になってしまっているもの、生えかけの親知らずが原因になっているもの、妊娠性の歯肉炎によるものなど様々です。

■歯茎の出血が全身的な病気のサインになっていることも

頻度としては多くありませんが、歯茎の出血が必ずしも歯周病が原因でなく、全身疾患の症状として現れることがあります。例えば、白血病では初期症状として歯茎の出血が見られることがありますし、そのほかにも血友病、血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血、ネフローゼ症候群なども歯茎の出血を症状の一つとして起こすことで知られています。ただし、これらの全身疾患は歯茎の出血だけではなく、他にも鼻血や皮膚のあざ、高熱、倦怠感のような症状を出すので、そのような症状にも注意が必要です。

血液の流れを良くするワーファリンや小児用バファリンのような抗凝固剤を服用しているケースでも血の流れが良くなりすぎて、歯茎からの出血が止まりにくくなることがあります。

また栄養不足が原因で歯茎の出血を起こすこともあります。ビタミンC、D、Kなどが不足する場合に起こりますが、栄養状態の良い先進国ではあまり見られることはありません。

歯茎から血が出る場合はまずよく磨いてみましょう

歯茎から出血した場合、それ以上の出血を避けるために歯ブラシをその部分に当てるのを控えてしまう人がいます。ですがこれは間違いで、歯茎から出血する場合のほとんどは歯と歯茎の境に溜まった歯垢が原因になっていますので、その部分の汚れをむしろしっかりと落とすことが大事です。ただし、「やわらかめ」か「ふつう」の硬さの歯ブラシで優しく磨くことをおすすめします。炎症を起こしている歯茎を傷めないためにも、決して硬い歯ブラシを使ったり、ゴシゴシと強く磨いたりすることのないようにしてください。

それでも歯茎の出血が治らない時は

それでも歯茎の出血が治らない時は
軽い歯周病である「歯肉炎」の場合は、上に書いたように、歯と歯茎の境目に歯ブラシの毛先をしっかりと当てて優しく磨くだけで、2、3日もすれば歯茎は元のように引き締まってくるでしょう。ですが、もしもそれをやっても歯茎が赤く腫れていて出血しやすい、という場合には、歯ブラシだけでは歯周病の炎症は引かないと考えて良いでしょう。そのような場合はまず、歯科を受診してみてください。

■歯石を落としてもらう

歯磨きをしっかりやっても歯茎が腫れていて、出血が落ち着かない場合、大抵は歯石が溜まっていることが原因になっています。このような場合は歯石を除去してもらうことで、歯茎も落ち着いてくることがほとんどです。歯周病が進行している場合は特に、歯垢や歯石が歯周ポケット(歯茎の溝)に大量に溜まっていることが多いので、しっかりと落としてもらいましょう。

■被せ物や差し歯の状態を見てもらう

被せ物や差し歯が合っていない場合にも歯茎の炎症はなかなか引きません。また、差し歯の材料がプラスチックを使用している場合に、歯茎の炎症が起きやすくなる場合があります。

■妊娠性歯肉炎の場合

妊娠中はホルモンの変化や唾液の性状の変化により、歯茎が通常よりも炎症を起こし、出血しやすくなります。また不規則な食生活や、つわりで歯ブラシがおろそかになってしまうことも、歯茎の状態の悪化につながります。妊娠中の歯周病は早産や低体重児出産を引き起こす大きな原因となるものですので、特に歯周病ケアをしっかりと行う必要性があります。

■親知らずが原因の場合

親知らずが中途半端に生えた状態だと、その周囲が不潔になりやすく、常に歯茎が炎症を起こした状態になります。その後まっすぐ完全に生える見込みがあるならば、親知らずが生え切るまで、親知らず周囲を念入りに磨いて様子を見る、という選択肢もあります。ですが、親知らずが倒れて生えている、スペースが足りずに完全に生える見込みがない、という場合には、大きく腫れて痛みを出す前に早めに抜歯を検討したほうがよいでしょう。

歯茎の出血は歯茎からのSOSです

歯茎から血が出る、ということはさほど珍しいことではないので、軽く扱われることが多いですが、ほとんどの場合は歯茎の炎症が悪化しているサインであると言えます。歯周病は進行性の病気で、悪化すると歯を支える骨を溶かし、しまいには歯が抜け落ちてしまうことにつながります。また、歯周病が心臓病や脳梗塞、肺炎、糖尿病、消化器の病気など様々な病気と関連していることも明らかになっています。そのため、歯茎の出血というのは、歯を失うだけでなく、体の健康を損なっている第一歩と考えても大げさではないのです。「最近歯茎から出血するな」という心当たりがある人は、安藤歯科医院に是非一度、ご相談ください。
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