コラム

糖尿病の人はインプラント治療が受けられない?糖尿病とインプラントの関係

2018年03月19日 (月)
生活習慣病は日本人のみならず世界の人を悩ませています。日本国内でも糖尿病に罹患している患者数は多く、2017年現在で約317万人患者数がいると言われています。
糖尿病は万病の元で、手術が必要な治療では毎度糖尿病の治療経過や内科主治医からの意見書をもらうことになります。歯科でも手術が必要な治療がありますね。インプラント治療です。
では、糖尿病患者さんはインプラント治療をすることができないのでしょうか。糖尿病でもインプラント治療をしたいと考えている方は是非読んでください。

原則としては受けることができない

原則としては受けることができない
原則として糖尿病患者さんにインプラント治療は勧めていません。というのも治療をしても予後が悪いことが多いのです。失敗や予後が悪いと知っていながら患者さんに勧めるのは半分詐欺行為です。でも諦めないでください。後述で紹介しますが場合によっては糖尿病患者さんでもインプラント治療をすることができます。
ここでは糖尿病患者さんがなぜ予後不良となってしまうのかについて説明してきます。

糖尿病と歯周病の関係

近年の研究で糖尿病と歯周病の関係性が明らかになってきました。歯周病を罹患している人は血糖値のコントロールができにくく、血糖値のコントロールが悪い患者さんは歯周病を発症しやすいという研究結果です。
まず糖尿病患者さんの特徴から見ていきましょう。

■免疫機能低下

血糖値が高くなると生体の免疫システムで大きく関係する白血球の働きが悪くなります。また、血糖値が高くなると血流が悪くなり毛細血管の細部にまで血液が行き渡らなくなります。血液中にも免疫細胞はいますが、患部にまで届かなくなるので免疫機能低下が引き起こります。

■コラーゲン代謝不良

コラーゲンの元となるたんぱく質の代謝が高血糖状態により悪くなります。老化したコラーゲンができるので代謝不良が起きます。

■治癒遅延

治癒にはコラーゲンや免疫システムが要となります。上記2つの機能が低下してしまうと必然的に治癒も遅延していきます。

以上のことから糖尿病患者さんは健康な患者さんに比べて感染しやすいリスクが高いということがわかります。そして一番インプラント治療の際に歯科関係者が懸念するのがインプラント周囲炎という症状です。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎
インプラントは人工物なので虫歯にはなりません。しかし、インプラントが埋まっているのは顎の骨です。そことインプラントのボルトの間にある隙間から細菌が侵入するとインプラントの歯周病と呼ばれる「インプラント周囲炎」が発症します。
末期になるまで自覚症状がないので歯医者へ通ってもらい定期検診の中でエックス線撮影などを行い検査をするのが一般的です。患者さんがインプラントがぐらつくといって来院した時にはインプラントと結合していたはずの骨が半分以下にまで溶けているということも珍しくはありません。
このインプラント周囲炎も健康な患者さんであれば免疫システムによって細菌を除去できますが感染リスクが高くなっている糖尿病患者さんではそうはいきません。
このインプラント周囲炎を一番恐れています。

血糖値をコントロールする

患者さん自身が糖尿病で内科へ通院している場合はインプラント手術ができることが多いです。血糖値の値はHbA1cや空腹時血糖を測定します。
この血糖値が基準値以内でコントロールされている場合は担当内科医師へ意見書をもらいます。担当内科医師へ意見書をもらい歯医者の判断でインプラント処置ができるとなれば治療が開始されます。
では、なぜ内科医師へ意見書をもらう必要があるのでしょうか。

■歯医者は医科の専門ではないから

患者さんの中でよく勘違いするのは歯医者も医学部を卒業しているということです。歯医者は歯学部という学部を卒業しています。その他の診療科医師は医学部を卒業しています。
歯学部でも内科科目の試験や勉強はありますが専門性は欠けます。内科疾患の患者さんについては担当している内科医師から意見書をもらう方が正確だからです。

■術後には血糖値の変動がある恐れ

インプラント手術後は食事が思うように取れないストレスや、食事制限によって血糖値に変動がみられることがあります。事前に担当内科医師へ報告や相談をしておくことで、そうした変動へも柔軟い対処することができます。

また、糖尿病患者さんはインプラント手術中に血圧を始めとするバイタルに変化が見られる時があります。その原因は手術のストレスですが、ストレスを最小限に抑えるために糖尿病患者さんや全身疾患を抱えている患者さんには「静脈鎮静法」というのを選択肢として用意してあります。
通常のインプラント手術では局所麻酔だけで行います。局所麻酔だけだと患者さんは意識がある状態です。しかし、静脈鎮静法は眠っているか眠っていないかの微妙なレベルまで鎮静させます。患者さんはずっと眠い状態で行われるのでストレスが最小限で済みます。できるだけストレスをかけす血糖値が安定した状態で手術を終えるのが一番なので、そうした内容も担当内科医師と相談をして決めます。鎮静を行うときは麻酔歯科医師が立ち会い行うので安心してください。

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